ビットマップビューは少しだけアウトラインビューに似ています。これもグリフの形を編集するように設計されていますが、ここではビットマップグリフの形が対象です。
ビューの上部には、グリフを拡大しないで表示した領域があり、その右には 2 個の情報表示欄があります。最初の情報表示欄はマウスポインタの現在位置を示し、2 番目は (マウスボタンが現在押したままになっているならば) マウスが押された位置から現在位置までのオフセットを表示します。この座標系はピクセルを単位とし、原点はグリフの原点に置かれています。その隣にあるボタン (図では一部隠れています) を押すと、ビットマップの再計算を行います (アウトラインをラスタライズし、結果を編集用にこのウィンドウに表示します)。
下にあるのはメイン画面で、画像内のビット、文字のアウトラインとグリッドを表示しています。
アウトラインビューと同様に、表示(V)
→パレット(P)
→パレットを連結表示(D)
でウィンドウ内にパレットを埋め込むかどうかを選べます。
ビットマップビューには 3 つのレイヤがあります。ビットマップそれ自身、アウトライングリフとグリッドの線です。編集はつねにビットマップレイヤで行うので、どのレイヤを編集するかを選択することはできず、どれを表示するかだけが選択できます。
ビットマップビューには 6 つしかツールがありません (ビューを右クリックすることにより、ポップアップメニューを起動することができ、これによりいくつかの追加の機能を使うことができます)。
ポインタツールを使うと、スクリーン上の範囲を選択して、それを移動するかコピーすることができます (何も選択せずにコピーを行った場合、ビットマップ全体をコピーします)。選択範囲の移動には矢印キーを使用することもできます。ビットマップのみのフォントでは、ポインタツールは送り幅の変更に使うことができます。
拡大ツールでクリックすると、クリックした点を中心にビューが拡大されます。Meta (または Alt か CapsLock) キーを押したままクリックすると、ビューは縮小されます。
鉛筆ツールはビットを塗りつぶすか消すかすることができます。マウスボタンを押すと、鉛筆ツールはカーソル位置にあるビットを反転します。そのままドラッグすると、その他のビットは最初のビットが塗りつぶされた場合は塗りつぶされ、消された場合は消されます。
直線ツール (横に線が引かれている鉛筆) は直線を引きます。ビットを塗りつぶすか消すかに関しては、これも鉛筆ツールと同様にふるまいます。このウィンドウでは、Shift キーを押しても移動方向は制限されません。
四方矢印ツールはビットマップ全体を移動します。
手のひらツールは画面をスクロールします。
このウィンドウは、アンチエイリアス表示のグリフ (白黒 2 色でなく、灰色の階調で表現されたグリフ) を編集するのにも使うことができます。情報表示領域に、鉛筆 (直線・長方形等) ツールで使用される色が小さな長方形で表示されています。
描画用ツール群のふるまいは、ここではわずかに異なります。ビットマップグリフでは、現在カーソル位置の色が何であってもそれを反転しますが、2 色よりも多い環境ではこの方法は使えません。そのため、どの色で描画するかを手動で選ばなければなりません。
描画色を選ぶには 2 つの方法があります:
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階調パレットはアンチエイリアスグリフだけで使用可能です。パレットは、このグリフで利用可能な灰色の階調を全て表示します。1 ピクセルあたりのビット数が多いほど、多くの階調の灰色を使用できます。
現在選択されている描画色は緑の枠線で囲まれています。新しい色を選択するには、目的の色にカーソルを合わせてマウスをクリックします。
カーソルがビットマップビュー内のビットマップ上を移動すると、カーソルの下にある色は白い枠線で囲み表示されます。