From: Adobe の Thomas Phinney
Subject: [OpenType] UniqueIDs が不要な理由
Date: 	Fri, 04 Mar 2005 10:04:41 -0800

Type 1 フォントも OpenType CFF フォントも PostScript UniqueID をつける必要はありません。

80 年代半ばの、印刷が 57K シリアル接続で行われていて、プリンタに内蔵されていたプロセッサのクロックが 8 MHz 程度だった時代には、デバイスが生成したビットマップを UniqueID を指定することによってキャッシュできるようにするとスピードの差が実感できたでしょう。現在の接続バンド幅とプリンタにおいては、(2002 年に行われた) 我々のテストでは印刷速度の違いは僅かなものであり、どう考えても、異なるフォント間で UniqueID の衝突を起こすリスクと ID 番号の保守の手間に見合うほどの価値はありません。

これらの理由により、Adobe は UniqueID (および XUID) を、自社製の OpenType CFF フォントで使用するのを止めました。もし我々が未だに Type 1 フォントを作っていたなら、それらでも UniqueID を使用するのを止めたことでしょう。

もちろん UniqueID を使い続けるのはあなたの自由です。単にそれは不要であるということをお知らせしているだけです。

敬具

T

Thomas W. Phinney
Program Manager
Fonts & Core Technologies
Adobe Systems

C は自分の脚を簡単に撃てるようにできている;
C++ ではそれほど簡単ではない。だが撃った時は、
脚全体を吹き飛ばしてしまう。"
- Bjarne Stroustrup